だから好きだってイったじゃない!

ラブドリームハピネスッ

HIGH&LOWをみてブラック企業を辞めた話

はじめましてとこんにちは。

前回のこれが思ったよりも色んな方に読んでいただけてうれしかったです。

gold-applepie.hatenablog.com

 

ツイッターランドに長くいすぎて140文字以上を書くのがすっかり苦手になってしまってめちゃくちゃ時間空いたのですが、そもそもなぜオタクがLDHを追うようになったのか、という大昔に書いてた日記をちゃんと終わらせてみました。

ハイローに触れて大海を知り、ブラック企業を退職した女の話です。


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 ことは一年半ほど前、昨年の一月に遡る。

当時残業代が1時間300円のブラック企業IT土方をしていた私は、年末から年が明けてからの目の回るような忙しさに辟易していた。

 

オマケに会社では誰かが社畜根性で出勤して持ち込んだインフルエンザが大流行していて、課の三分の一が常に休んでいるような有様だった。

 

仕事は常に人手が足りず、毎日終電近くまで仕事をして朝7時前には家を出る生活。昼に食べる日清のカレーヌードルと夜ベッドの中でソシャゲの画面をタップすることしか平日に楽しみはなく、土日は遊んでいても月曜の仕事のことを考えてサザエさんが始まるより先に憂鬱を拗らせていた。

 

しかしとある朝、異常な寒さと全身の倦怠感と共に目が覚めたのだ。私は「これは課内で大流行しているあれだ!会社が休める!」と思い、意気揚々と病院へと向かった。とにかく休みが欲しかった。

 

しかしインフルエンザが大流行しているのは当然世の中も同じで、診療所の小さな待合室はマスクをした顔色の悪い人たちで溢れていた。受付番号をもらうと、私の前には15人ほど診察を待つ人がいるようで、なんとか座れたソファの端でぼんやりとスマホをいじることになった。

 

待合室でいつも通りだらだらとツイッターを目で追いながら、ふと1つのブログへの引用が気になった。それは誰かの書いたブログで、HIGH&LOWについて登場人物の紹介や、鑑賞順などが事細かに記載されていた。

 

暇つぶしに話のタネになるかなーくらいの気持ちで読んだこのブログがきっかけで半年の間に20回以上ライブに通い、登坂広臣を追いかけて初遠征を長野に捧げたり、一ミリも興味のなかった音楽番組にかじりついたりすることになるなんてこの時はまさか思いもしなかった。

 

そしてこの場所で、生まれてこの方2次元しか愛せず、暇さえあればソシャゲのイベントに時間を費やす疲れたオタクOLに転機が訪れるのである。

 

HIGH&LOWといえば、なんかEXILE?的な人たちのマジすか学園で、あまみや兄弟?がいて、一時期オタクがドカドカそのジャンルに沼っていった、といったくらいしか知識がなかったのだ。

 

記事ではHIGH&LOWの魅力が丁寧に紹介されていて、その中でURLの貼られていた各チームごとの映像を見た瞬間、「あああこれ観たいやつ!!!!」と一気に血圧が上がったのを覚えている。

顔が良くてガタイのしっかりした男たちが、バッチバチにめかし込んだり、ヤンキーよろしく髪をオールバックなんぞにして派手なアクションを繰り広げる。今時アニメでも見かけない作りこまれた映像を三次元で見られるとは思わず、体調不良も忘れてYouTubeの公式プレイリストを食い入るように見続けた。

 

このとき特に目が離せなかったのがRUDE BOYSの映像で、パルクールでのアクションと音楽の爽快感に頭を殴られたような気がした。つまり、私のハイローはスモーキーから始まったと言っても過言ではない。

 

実のところ、初めはHIGH&LOWというコンテンツに惹かれていただけでLDHにはまったくもって興味を持っていなかった。オタク特有のEXILEアレルギーを学生時代から引きずっていた私は、窪田正孝ら俳優目当てという名目でハイローに手を出したのだ。

 

それがまさか一か月と待たずに中目黒に赴いて登坂広臣の写真集を手に取るのだから、人生はなにが起きるかわからないものである。

(更に数ヶ月後にはSECONDのライブのために有休をとって誕生日を幕張で過ごした)

 

話は戻り、RUDE BOYSのことしか考えられないまま診察は終わった。ただの風邪だった。そして私はその足で近所のレンタルショップに向かってHIGH&LOW THE MOVIEとベストアルバムを借りて、その日のうちにドラマとライブ目当てにHuluとdtvに登録したのだった。

 

「どうせ特撮ヒーローみたいなんでしょ」と思っていた映像は想像の100倍重厚で、「言うても3次元じゃん」と思っていた男たちの見た目はもはや2次元と同等かそれ以上に整っていた。さらに顔だけじゃなくて、彼らは体のバランスさえも完璧だった。

 

映画から入って訳わからんと思いながら見ていたストーリーも、ドラマなどで補完していくと全体がわかるようになり、リミッターを外したグレートティーチャー鬼塚と思っていた琥珀さんの、周囲から取り残されていくような悲しみに共感が生まれた。物事の変化を嫌うオタクにとって、琥珀さんの孤独はあまりにも深く心に刺さるのだ。

 

ここまで24時間かからず、私は具合が悪いのも忘れてひたすらHIGH&LOWを摂取し続けた。あれほど休んではいけない、と思っていた仕事も、休んでみたらただの有給だった。世界にはこんな面白いものがあったのかと、久しぶりに視界が開けたような気がした。

 

しかし、ここまできても私はまだEXILEへのアレルギーを捨てきれず、俳優陣が好きなだけ、という顔をしていたのだ。物心ついたときからオタクなので…。

 

最初に好きになったのが窪田正孝演じるスモーキーなのは、おそらく東京ドーム10個単位のオタクが通った道だろう。病弱で独特の影があるが、家族への情に厚く喧嘩に強い男。そんなの嫌いなオタクはいるだろうか。

 

ハイローには他にも、漫画でも見かけないような設定特盛のキャラが沢山いて、それらを最高に顔のいい役者が演じているものだからどんなにEXILEアレルギーが激しくても楽しくコンテンツに入り込めてしまうのだ。(しかもアレルギーと言いつつ、私は彼らの顔がわからなかったので最初誰がEXILEなのかすらよくわかってなかった。TAKAHIROさんとAKIRAさんしかわからなかった)

 

それから私は、次の日にはドラマを完走し、ライブを完走し、そしてそこで登坂広臣と出会う。


あなたのLDHはどこから?私はザラの登坂広臣です。

 

ハイローには各チームや一部の人物にテーマソングがあって、LDH所属のアーティストがそれぞれ様々なジャンルの曲を提供している。最初にDVDと共にアルバムも借りていて、どれも良い曲だなーと漠然と思っていたもの、俳優陣がほとんど出ていなかったのは前情報として知っていたため、軽い気持ちでザラと呼ばれるハイローライブを再生した。そして、まずそのステージ構成に驚いた。アリーナで車が走ってるし、バイクが空飛んでるぞ???そう、ザラはなんとドームのアリーナを全てステージとして使っているのだ。

 

そんなエンターテインメントとしてあまりにも完成度の高い映像に夢中になっていると、すぐさま三代目J SOUL BROTHERSが登場した。この時点では実は誰も顔を認識できていない。音楽番組もろくに見ないオタクだったので、彼らを三代目としてちゃんと意識してパフォーマンスをみたのがこの時初めてだった。

 

そして私は再び衝撃を受ける。こんなに一生懸命歌ってパフォーマンスをするグループだったのか!?というのが、まず感想としてあった。

 

なんとなくタイアップなどで聞いたことのあるような音楽は耳慣れていて少しも抵抗感はなかったし、全身を使ったパフォーマンスは華やかだし、椅子を使った演出があまりにも性癖に刺さったし、ギター弾きだす人はめちゃくちゃにかっこいい。そしてボーカルが歌を歌いながら踊ったり、魅せるための動きをするのがとても新鮮だった。そして、J.S.B DREAMになるとみんな脱ぎ出し、滝のように汗をかきながら歌い踊る。遠くスタンドにいる観客を煽り、カメラへのアピールも欠かさない。これは彼らが一番の主役ではないオムニバスのライブなのに、何というプロ意識だろう。

 

ちなみにあまりにも人の顔が覚えられなすぎて、真ん中分けの金髪で三代目J SOUL BROTHERSとして歌う彼が、ハイローの雨宮広斗だと気づいたのはSINを歌うためにTAKAHIROと2人でバイクに乗って再登場したときだった。最初にSINを歌う二人を、競い合うようにマイクに齧り付く雨宮兄弟を見たとの衝撃を、多分私は忘れないと思う。はちゃめちゃにかっこよかったし二次元より二次元だった。

 

そして後に、RUDE BOYSのチームのテーマソングを歌うGENERATIONSのライブ行きたさにFCに入る頃には(悩んでいたらジャニオタの友人に「ライブに行くなら絶対FCは入れ!!」と言われてその場で入会した)、EXILEアレルギーは自然治癒され、私は次元を跨いだオタクへとバージョンアップを遂げたのだった。

 

現在、この沼に来てから一年と半年と少しほど。私は相変わらずLDH全般のおっかけをしている。巡り巡ってEXILE TAKAHIROのオタクになって全国を駆け回っていることなど(【TAKAHIRO 道の駅2019で全国行脚する限界オタクの備忘録1】https://togetter.com/li/1409721)、残業代300円の頃の私は想像もできていなかっただろう。

 

ところで、ここ数年でEXILELDHを好きになった周囲の人たちが割と口を揃えて「EXILEは転職に効く」「有休消化に効く」「人生が変わった」と話すので、そのたびに大笑いしているのだが、あながち間違いではないのかもしれない。

私も何万人ものファンの期待を背負い、全力でパフォーマンスをして自身を磨き続ける彼らを追ううちに「こんなところで人生を浪費している場合じゃない」というストロングな気持ちになって、ブラック企業を退職した。ハイローに触れてからわずか4ヶ月、退職を上司に告げる時のBGMはMUGEN ROADだった。今は自分のペースで無理なく仕事をしながら、健康的で文化的な生活を送って推しを推している。


食わず嫌いの人が多いジャンルだと思うのだけれど、なんとなく苦手だなーと思う人がいたら、彼らのライブでのパフォーマンスを映像などで見てほしい。おもったよりもこわくないよ。


そして、人生に躓いたらHIGH&LOWを観てください!!!!!!(どうしてもこれが言いたかった)